家族名義の財産はどうなる?

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自己破産したい!でも家族名義の財産はどうなるのか気になる!

<自己破産した際の家族名義の財産は処分対象?家族に迷惑がかかるのか>

 

自己破産をすると自分名義の目立った財産を処分しなければなりませんが、家族名義の財産についても処分の対象となってしまうのでしょうか?もしも性分の対象になるのであれば家族に迷惑がかかってしまいますし、借金を家族に秘密にしている場合は借金の存在が一発でバレてしまいます。

 

自己破産をした際に家族にまで迷惑をかけたくなくて自己破産手続きを躊躇している人が時々存在します。自分一人の問題で済むのであればすぐにでも自己破産をしたい所ですが、親や子供や兄弟などの家族名義の財産まで処分されてしまうとなると自分だけの一存で自己破産に踏み切る事が難しくなってしまいます。

 

また、自分が住んでいる家が家族名義の家やマンションの可能性がありますので、そのような場合には家族共々引っ越しをしなければならなくなってしまいますし、そんな事になれば家族との絆も危ぶまれる事態になる事だってあります。果たして自己破産申立人の家族が持っている財産はどうなってしまうのでしょうか?

 

<安心してください、処分されるのは自己破産者の財産のみです>

 

法律上自己破産の効力は自己破産者のみとなります。ですから自己破産時の財産の処分に関しても、自己破産をする人の財産だけです。ですから家族名義の財産に関しては処分対象にならないので安心してください。

 

自己破産をしたとしても、家族名義の財産が没収される事が無いばかりか、残っている債務を代わりに払えと言われるすらありません。ですがもしも自己破産をする人の借金が、連帯保証人付きである場合は気を付けておかなければならない事があります。もしも家族が連帯保証人になっている借金を抱えたまま自己破産をしてしまうと、残った債務の支払いと請求は連帯保証人である家族のもとにやってきます。

 

その場合は家族が立て替えて借金を返済するか、家族も返済できなかった場合は家族まで自己破産などの債務整理を行わなければならなくなってしまいます。ですが自己破産をする人の借金が連帯保証人が必要ないタイプの借金ばかりであるならば、処分されるのは自分の財産だけとなるので家族名義の財産はそのまま所有する事が出来ますし、自己破産の財産処分とは一切関わりがありません。

 

しかしここで言う本人名義の財産というのは、車や家や土地などのはっきりとその人名義となっている財産ばかりではありません。いうなれば自己破産者の収入から購入したものかどうかが判断の分かれ目となります。たとえ家が子供名義であったとしても、ローンを支払い続けているのが自己破産者であれば自己破産者が収入で得た物という扱いになります。

 

また、自己破産をする人達の中には、どうせ処分されてしまうのであれば子供や親に渡してしまおうと、現金・預貯金・土地や家やマンションなどの不動産の名義などを家族に譲渡してしまう人がいます。財産を出来るだけ手元に残したまま処分という流れにしたいのは当然の事ですが、自己破産前に不自然にお金や財産を動かしてしまうと、免責不許可事由の原因となってしまいます。免責不許可事由に該当してしまった人は、そのまま手続きをしても自己破産する事が出来なくなってしまいます。

 

意図的に財産隠しをした悪質な行為とみなされてしまう恐れがあるのです。免責不許可事由になると自己破産をするために裁判所の裁量免責という制度を使わなければ自己破産出来なくなりますし、その手続きをするために更に長い時間と複雑な手続き、そしてより多くの費用がかかってしまう場合があるので注意しなければなりません。

 

<自己破産すると子供の学資保険は解約となる?>

 

子供の学資保険を掛けている親はかなり多いですが、先ほど少々触れたように自己破産を申し立てた人の収入で得た物は財産として処分の対象となってしまいます。自己破産で処分の対象となる財産は現金なら99万円以上、財産ならば20万円以上が対象です。生活に最低限必要な財産に関しては処分の対象外となるので持ったまま自己破産できます。

 

学資保険に関しても、解約払戻金が20万円以上になる場合には解約したお金が処分の対象となり、債権者に配当されていきます。契約者貸付制度を利用しているケースがありますが、このような場合には借入金と解約払戻金を相殺し、払戻金が20万円以上かどうかで対象となるかどうかが決まります。もしも子供の学資保険を自己破産者以外の家族が払っていたら学資保険は財産の処分の対象にならないので解約する必要はありません。

 

<自宅が家族との共有名義だとどうなる?>

 

自己破産者に家族と共有名義の財産がある場合、自己破産者の持ち分は処分しなければなりません。ですが自宅が家族と共有名義の場合は色々と悩みどころが多いものです。この場合は自宅を共有名義で所持している家族が自己破産をしてしまう事で、家族はその家に住み続ける事ができなくなってしまうかもしれません。

 

自己破産時の共有名義の財産に関してはいくつかの方法がありますので、方法別に見てみましょう。

 

<自己破産前に任意売却>

 

自己破産前に自己破産者との共有名義の財産を任意売却すると、競売で安く買い叩かれてしまう事を防ぐ事が出来ます。100%自己破産者名義の財産であれば全て換価されて債権者の元に行ってしまうので特に問題はありませんが、自己破産をしない家族と共有の名義の自宅を持っている場合にはこの手段を行う事にメリットがあります。

 

自宅を任意売却すればだいたい相場程度の値段で自宅を売る事が出来るので、自己破産者でない家族に売却した事で入るお金の金額も多くなります。その一方で家が競売にかけられるという事になれば、市場価格の半値ほどでしか取引されないため自己破産しない家族に入る金額が少なくなってしまいます。

 

ですから自宅を共有名義で持っている場合には、自己破産申立をする前に自宅を任意売却してしまった方がお得と言えます。転居費用・転居時期の交渉なども競売よりもしっかりと行えるため、資金的にも時間的にも余裕が持てますし色々と準備が出来ます。また、一方の家族側に競売で売った場合よりも多額のお金が残るため、住環境に関しても生活を立て直しやすいというメリットが存在します。

 

<自己破産後に競売になった自宅を家族が落札>

 

自宅を任意売却する事が出来ずに自己破産の申し立てをしてしまった場合は、自宅が競売にかけられてしまいます。そして自宅が落札されればそのお金が債権者に配当されてしまうわけですが、中にはそのまま自宅に住み続けたい人達も存在しています。

 

この場合には家族が家を競売で落札するしかありません。基本的に市場価格の半分程度の値段で落札できる競売では、住宅ローンの残額より安い金額で自宅を落札できる可能性が高く、お金さえ用意出来れば事なきを得る事が出来ます。

 

大金をすぐに用意出来ない家族が親や親戚に頼み込んで代わりに落札してもらうケースも多く、引っ越しを余儀なくされる事だけは避けたいという人達が利用している方法の一つとなります。

 

<自己破産後の競売で不動産屋などが落札>

 

自己破産申立後には自己破産者の財産の処分が行われます。この際に共有名義の自宅についても競売にかけられて換価され、債権者に配当される事になるのですが、競売には不動産ブローカーや第三者が落札にやってきます。

 

自己破産者は官報と呼ばれる政府の刊行物に、自己破産の情報と共に自己破産者の住所氏名などが掲載されるのですが、不動産ブローカーは市場価格の相場よりも半分の値段近くで取引出来る競売に参加するためにこの官報をよくチェックしているのです。

 

共有名義で自宅を持っている家族が自己破産をしてしまった場合、同じように名義を持つ自己破産していない家族やその親族が、必ずしも家を競売で買い戻せる財力の持ち主ばかりではありません。

 

そのため、競売にかけられた家は時に不動産ブローカーや第三者に落札されてしまう事も多々あるのです。ですが共有名義の物件を不動産ブローカーなどが落札したとしても、共有者の問題をクリアしないと好き勝手に売却したり運用する事は出来ません。そのため、まずは手っ取り早く簡単に売却できる家の持ち主に買取交渉を持ちかける事が多いです。

 

ですが自宅を競売で買い戻す気があるのならば、わざわざ高くついてしまう買取ブローカーから買うより自分で落札すれば良いわけですから、大抵はこの交渉はうまくいかない事が多いです。このような結果になると、不動産ブローカーなどの第三者は完全に物件を自分のものにするために裁判所で競売の代金分割の申立を行います。

 

これが行われると家族名義の持ち分に関しても競売にかけられる事になってしまうので、同じように安く売りさばくしかなくなってしまいます。結局自宅は手放す事になりますのでそこに住み続ける事が出来なくなってしまいます。

 

<自己破産で共有名義の自宅はどうするのが良い?>

 

自己破産の手続きに入る際に、共有名義の自宅の扱いに関してはどうするのが一番良い結果を生むのでしょうか?家族との共有名義の自宅の場合、結局は自己破産者の持ち分を処分する際に、同時に自己破産者との共有名義を持つ家族まで巻き込まれる形で持ち分を処分する事になってしまいます。

 

そのまま自宅に住み続けるには家族が競売で落札すれば良いのですが、どんなイレギュラーな事態になるかもわからず、100%落札できるとは限りませんし、まずは落札できるだけの多額のお金を用意しなければなりません。市場の半値とは言ってもそれなりにまとまった額のお金が必要になります。家族がいきなり自己破産をする事になれば、急に多額のお金を用意する事が難しい場合も多々あります。

 

ですから競売で落札できるだけのお金を用意する事が出来ない場合には、自己破産申立の手続きを行う前に任意売却をしてしまうのが理想的です。こうする事でとりあえず自己破産しない家族の持ち分に関しては競売にかけられてしまうよりも遥かに多くキープする事が出来ます。

 

任意売却は住宅ローンの支払いが残っていると色々厄介なので、自己破産をする場合には任意売却の事やローンの抵当権などについても弁護士に相談してみましょう。また、自宅を売却する事になるので転居先などの準備にもとりかからなければなりません。自宅を手放すにしても、より良い結果で追われるように根回しは先にしておきましょう。